平泳ぎを泳げるようになるには?

平泳ぎは、呼吸とリズムを大切にする泳法です。
顔を水面に出しながら呼吸ができるため、クロールより鼻や口や耳に水が入りにくく、安心して取り組んでいただけます。
手足の動きは比較的ゆっくりですが、タイミングが合うと、驚くほど滑らかに進むことができます。
安定感があり、長距離にも向いている泳ぎ方です。
本日は、そんな平泳ぎの必要性と習得の手順やコツをご紹介いたします。
◆平泳ぎの必要性
- 学校の水泳の授業で必ず行う泳法
- 早いと小学4年生からプールの授業で行い、小学高学年、中学、高校では必須
- 文部科学省の指導資料でも、平泳ぎは基本的な泳法として位置づけられていて、技能・安全・態度の面からも指導しやすいとされている
•Follow-up advice 日本では水泳が「命を守るための武芸」として発展してきた歴史があって、平泳ぎはその中でも実用的な泳法とされています。
◆1、かえるの脚を学ぶ
- 脚を揃え閉じて伸ばす。(壁につかまって体を浮かせた姿勢で行う)
- 股関節、膝、足首を曲げて、踵に力を入れてつま先が8の字になるようにして変えるの脚をつくる。
(脚の開き具合は、膝が体の幅か少し大きい幅くらい)
3、かえるの状態の開いた脚を足の裏に水をあてて水を押しながら蹴ってしっかり閉じる。
•Follow-up advice
背浮きの姿勢でかえるの練習。背浮きはお子様を後ろから支えて補助をして、脚の動きを見ながらかえるの脚を覚える。なかなかつま先が外側に向かない、脚を広げられないお子様に有効。
◆2、腕の動かし方を学ぶ
- 両腕を伸ばす。
- 手のひらを少し斜め外側に向けて(腕がアルファベットのYの開き具合くらい)、水面にまるを書くようにして水を集めて顎の下で手のひらを合わせる。
- 手のひらを下に向けながら腕を前に伸ばす。
•Follow-up advice
手のひらだけで水をかかないようにせず、腕全部で水をかく(水をキャッチ)ようにする。練習方法として手を川にしてストロークの動作を行うと腕全体で水をかく感覚をつかみやすい。
また水を深くかきすぎると体が沈むので要注意!
◆3、腕と脚の動かし方を学ぶ
- けのび(伏し浮き)をする。
- 手のひらを少し斜め外側に向けて腕をかき始める。
手のひらを顎の前で合わせる瞬間に、脚をかえるにする。
3、腕を前に伸ばし、脚を後ろに蹴ってけのびになったら体が水面近くに浮いてくるまで待つ。
•Follow-up advice
腕と脚を同時に動かしてしまうと体重が体の中心によってしまい体が沈んでしまうため、腕と脚を時間差でバラバラに動かすのが重要。
◆4、息継ぎの仕方を学ぶ
- けのび(伏し浮き)をする。
- 手のひらを少し斜め外側に向けて腕をかき始める。
手のひらを顎の前で合わせる瞬間に、前を向いて息継ぎをする。
3、腕を前に伸ばし、脚を後ろに蹴ってけのびになったら体が水面近くに浮いてくるまで待つ。
•Follow-up advice
頭を水面に出して息継ぎをするため、必然的に体が沈んでしまう。
最後のけのびの時間をしっかり取ると体が浮き上がりやすく、次の息継ぎも体が浮き上がっている方が次の息継ぎがしやすい。
◆完泳までの手順
01から04までを通して泳いでみてください。
1、まずは1回の息継ぎを成功させる。
- 回出来たら2回、3回と増やしていく。
- 動作をなるべくゆっくりとしたリズムで泳ぐ。
※速い動作だとかえるの脚がしっかり出来ないままになりがちになってしまうため。
3、最後のけのびは、ご自身が思っている5倍くらい長い時間行うようにする。
※前に進もうとして腕や脚を早く動かしても思うように進まない。
◆Follow-up advice◆
平泳ぎができているかを確かめるために、顔を上げ続けた平泳ぎを行なってみるとチェックが出来る。体が沈んでしまうようならまだ平泳ぎが完成していない証拠。
かえるが出来ていない、最後のけのびが出来ていない、息継ぎの時に頭を上げすぎている、
腕を大きくかきすぎているなどの原因が考えられる。